みなさん、こんにちは、『ます。』です。
東北大学の編入学を考えているみなさん、数学でつまずいていたりしませんか?
東北大の数学を解いたことのある方ならわかると思いますが、問題のクセがすごいですよね。
ゴリゴリの数列が出たり、レベルの高い空間図形が出たりと、少し普通の編入対策だけでは、乗り越えるのは難しかったりします。
ですが、頻出分野をしぼって対策していけば、着実に解けるようになっていきます。
この記事では、東北大学の編入試験に合格したぼくが、東北大の数学について、頻出分野から勉強法まで詳しく解説していきます。
東北大学の編入を考えている人はぜひ参考にしてみてください。
目次
試験内容
・問題構成と試験時間
東北大の数学は1日目の初っぱなにあります。
大問は3つあり、試験時間は90分です。
微積、線形、行列のような感じででます。
解答用紙は大問1つにつき両面2枚、下書き用紙も配られます。
・難易度
試験の難易度は比較的高いですが、他の旧帝大と比べると極端に難しい問題はないです。
僕の知るかぎり、応用数学から出題されていないので、対策は楽です。
微分方程式もここ10年くらいでてないので、深入りしなくてもいいかもしれません。
頻出分野の傾向と対策

これまでの出題分野
年度 | 大問1 | 大問2 | 大問3 |
R2 | ベクトル | 積分漸化式 | 行列 |
H31 | 媒介変数 | 空間図形 | 行列 |
H30 | グラフの概形 | 媒介変数 | 行列 |
H29 | 行列 | 空間図形 | 数列 |
H28 | 重積分 | 数列 | 行列 |
H27 | 媒介変数 | 曲面 | 行列 |
H26 | グラフの概形 | 行列 | 数列 |
H25 | グラフの概形 | 媒介変数 | 行列 |
H24 | 数列 | 行列 | 空間図形 |
H23 | 空間図形 | グラフの概形 | ベクトル |
これまでの出題分野は上の表のようになっております。
パッと見、行列は毎年出ていて、グラフの概形や図形、数列もかなり出ていますね。
それでは、くわしく見ていきましょう。
1 行列
これは毎年出てますね。対角化や標準形、n乗を中心に出てますね。たまに、漸化式が出たり、h30ではジョルダン標準形も出てたりするので色んな問題を解いておくといいです。この分野はみんなできているイメージです。心配はいらないですね。計算ミスだけ気をつけましょう。
2空間図形
これはかなりよくでますね。東北大学の数学の鬼門とでも言えるでしょう。微積からも線形からも出題されます。微積の場合、重積分など回転体の体積の問題をこなせばだいたい解けるようになると思います。
問題は線形代数の方です、ベクトルや媒介変数表示されるとわからなくなる方多いんじゃないでしょうか。僕もめちゃくちゃ苦手でした。
過去問や大学編入のための数学問題集、極めるシリーズの線形代数をやれば感覚がつかめてくると思います。
3グラフの概形の図示
これも大問1あたりでよく出てますね。ぶっちゃけ、増減表を書いて図示するだけなので、難易度としては低いと思います。
増減表を書き間違えないように気をつけて、ていねいに図示するように心がけましょう。
4媒介変数
そうです。x=sin t みたいなやつです。これが厄介なことに先ほどの空間図形やグラフの図示にかかわってくるんですよね。
カージオイド回転体の体積は?とかいきなり言われたらゾッとしますよね。
とはいえ、媒介変数表示できる図形でよく出るのは限られてくるので、サイクロイドやカージオイドなどの問題を網羅していくと怖いものなしです。網羅するのにオススメの参考書は極めるシリーズの微分積分です。
5数列・漸化式
最近は出てないですが、東北大ではゴリゴリの数列が出てきます。編入用の参考書ではあまり取り扱っていないので勉強するのが難しいと思います。そのため、苦手な人も多いです。
勉強法ですが、編入数学入門やウェブサイトの受験の月(高校数学B 数列:漸化式17パターンの解法とその応用)がオススメですね。
以前は、碓氷軽井沢編入キャンパスというウェブサイトが最適だったのですが、閉鎖してしまったので残念です。復活するといいですね。
また、問題数をこなすならYouTubeの鈴木貫太郎さんのチャンネルがオススメです。漸化式はパターンが決まってるので覚えれば簡単です。
まとめ
行列と図形と漸化式がよくでます。これらの分野の問題をたくさん解いていきましょう。
差がつくポイントとして、『行列』×『数列』など複数の分野が絡む問題もできるようにしておくといいと思います。
例えば、今年、出題された積分漸化式には、驚かされました。
ぼくも周りの受験生も解けていない雰囲気だったので、こういった漸化式や図形に関係する色々な単元の問題ができると合格にかなり近づくと思います。
といっても、これは余裕がある人向けです。たいていの人はこういう問題はあんまり解けていないので、わからなくても気にせず潔く諦めましょう。
あと余談ですが、10年くらい前は微分方程式がよく出てました。しかし、h23あたりからピタリとでなくなったので、範囲が突然大きく変わるタイミングがあるっぽいです。
保証はないですがゴリゴリの数列はここ数年出てないので、この先も出ないんじゃないかなと思ってます。ですが、漸化式の応用問題は出てるのでやっておくべきですね。(どっちやねん)
オススメの参考書と勉強ルート
編入数学徹底研究

数学の基礎をつけるためのにもってこいの参考書。例題の解説が詳しいので、1番最初に手をつけるのがオススメ。
編入数学過去問特訓

徹底研究を2、3周した後にもう少し難易度の高い問題を演習するのにオススメ。色んな大学の過去問が詳しい解答とともについてくる良書。
大学編入のための数学問題集

これも編入用の参考書なんですが、東北チックな問題が集まってて東北大受けるならやっておいた方がいい1冊です。空間図形や数列の問題も豊富なので、これ一冊でも十分といっても過言ではないですね。
【極めるシリーズ】微分積分Ⅰ・Ⅱ

これは図形問題対策ですね。ほぼすべての媒介変数、回転体の体積の問題が集約されておりこの2冊を完ぺきにすれば微積の図形問題はですね。Ⅱでは重積分があるので、Ⅰより高レベルの問題がそろっています。やることなくなった人とか網羅したい人にオススメです。
【極めるシリーズ】線形代数

先ほどと同じく極めるシリーズの線形代数バージョンですね。こちらも、空間図形やベクトル対策として使います。東北大の対策には第3章までやれば大丈夫です。極めるシリーズは章ごとに公式がまとめられているのもポイントですね。やってよかった1冊です。
編入数学入門

これは数列や漸化式の勉強に使用します。徹底研究や過去問特訓と同じ著者なのでかなり親しみやすいと思います。基本的な数列と漸化式の問題はほとんどまとめられており、量も少ないので、やっておきたい一冊ですね。実は、空間図形の問題もあるので図形関連の対策もできちゃう優れもの。
オススメの勉強ルート
ここからは、どういう順番で解いていけばいいの?ってことを解説していきます。
基本的には、徹底研究→過去問特訓、大学編入のための数学問題集で大丈夫です。
そこから、お好みで極めるシリーズや編入数学入門などで図形や数列などの頻出分野を勉強していくといいと思います。
というのも、東北特有の数列や空間図形ばかり勉強するのはナンセンスです。それは、自分のレベルを上げていないのに、強い技を覚えようとするようなものです。編入用の参考書で数学力をまずつけてから、頻出分野を固めていきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
東北大学の数学はクセのある問題ばかりですが、しっかりと対策していけば、スラスラ解けるようになります。
過去問が解けないからと、立ち止まらず、どこがわからないか正しく理解して対策していきましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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